11日に初日を迎えるミュージカル「ロックオペラ モーツァルト」の公開稽古が1月30日、都内スタジオで行われ、山本耕史、中川晃教、秋元才加ら出演者が稽古後の会見に登場した。
本作は世界的に大ヒットしているフランス発のミュージカル。山本、中川、秋元、鶴見辰吾、高橋ジョージらが報道陣の前で作品の一部を熱演、その魅力をアピールした。
物語は音楽の天才・モーツァルトの人生を、彼の才能に嫉妬しっとするサリエリの視点を絡めて描いていく。ブロードウェイの話題作「スパイダーマン」を手がけたフィリップ・マッキンリーが演出し、オリジナルのフランス版とも異なる新演出版として上演する。
マッキンリーは「この4週間、稽古を進めてきましたが、日本のデザイナー、スタッフ、キャストのみなさんは、ブロードウェイと比べてもひけをとらない素晴らしさ」と太鼓判。また、「この日本公演のために、台本が書き直されました。特にサリエリとモーツァルトの関係を表すためのセリフが追加されている」と日本版のポイントを解説した。
この日は3つのシーンが披露されたが、いずれも「ロックオペラ」の冠にふさわしい、ロックでインパクトのあるナンバーぞろい。山本のロックテイストな声、中川の伸びやかな声が、ともにその楽曲にふさわしくパワフルに響く。また、話題を集めているのが、山本と中川がモーツァルトとサリエリの2役を日替わりで交互に演じていくこと。この日は山本はモーツァルト役のみだったが、両役を演じた中川は、衣装・メイクのない中でも鮮やかに異なる役を演じわけ、圧巻。交互配役の醍醐味を存分に見せ付けた。モーツァルトの妻・コンスタンツェ役の秋元も、モーツァルトをめぐり姉妹で火花を散らすシーンを堂々と披露。姉を鋭くにらみつけるシーンを印象的に演じていた。
稽古後、山本は「今、僕は10分くらいを演じただけですが、汗がひかないくらい、パワフルで休む間もなくどんどん展開していく作品になっている。あっという間に終わってしまうような、毎秒毎秒が楽しめるような、そんな作品に演出のフィルがしてくれています」と力強く語った。
さらに中川は「耕史さんと僕でふたつの役を交互に演じますので、この2役をフィルの合図によって切り替えなくてはならないのが稽古で大変なところですが、その分、耕史さんとふたりでこの作品を作り上げていく過程が今はとても楽しいです。その楽しさがモーツァルトというキャラクターにも繋げていければ」と意欲を見せた。
また、モーツァルトの父役で初舞台を踏む高橋ジョージが「僕はフランス版のオリジナルを見て感動して泣きましたが、(日本版は)それを完全に超してますから」とアピールするなど、それぞれが日本版への自信をのぞかせていた。
2月11日から17日に東京・東急シアターオーブ(プレビュー公演あり)、2月22日から24日に大阪・梅田芸術劇場 メインホールで上演する。(YOMIURI ONLINEより)